本文へ移動

ビブグルマン2016を受賞した大阪屈指のうどん店

Client interview
様々な有名うどん店での修行を経て自分が毎日でも食べたいと思えるうどんを提供するために2011年9月に饂飩工房「うばら」を開店。現在は昼営業のみ。ビブグルマン2016を受賞した大阪屈指の行列店。

饂飩工房「うばら」 店主 乳原良和(うばら よしかず)さん

大阪府大阪市天王寺区東高津町9−19 06-6764-3157
http://tabelog.com/osaka/A2701/A270205/27060219/

開業はもう勢いでやってしまった(笑)

21歳からうどん屋で勤めをしていたんですけど、「いつかは自分の店を」とは思っていましたね。ですがなかなか独立のタイミングがなく50歳を目前にして先を見越した時にもう今やならないと独立はもうできないなと考えるようになりました。そしてちょうど5年ほど前に日頃からお世話になっている方達からの後押しもあって無事お店を開くことができました。最後はもう勢いでやってしまったって感じですね(笑)開店にあたっては出来るだけリスクは減らしたかったので全て自己資金で賄いました。それもあったので独立が遅れたのもありましたね。厨房はもちろん晃洋厨機さんにお願いしたんですが、同業の知り合いに紹介してもらいました。知人からの紹介だったので安心感はありましたね。もともと勤めをしていたお店にも晃洋さんが入られていたので。自然な流れでお願いしました。

長く続けるために昼営業のみに切り替えた。

開店してからは案の定、夜は暇でしたね。最初は試行錯誤で季節限定メニューやビールセット作ったり、なんだかんだやってました。お客さんからは「うどんでビールが飲めるか!」みたいな声も実際ありました(笑)体壊したり、最初の頃は色々ありましたね。2,3年経つとありがたいことに徐々に忙しくなってきました。昼が忙しくなってくるにつれて夜も忙しくなってきたんですね。人を雇うか、どうしようか考えて最終的には夜営業を辞めました。最初は怖さもありましたが長く続けるために昼一本にして良かったですね。やはりいろんな意味で余裕がないと納得できるものを提供できないですし。夜は基本的に仕込みに時間を割いていますが、趣味と実益を兼ねて食べ歩きしたりしますね(笑)以前は食べなかったラーメン食べに行ったりもします。異業種の方が勉強になったりもするんですよね!夜やってたらこんなことできてないですよ。

常に思っていることはシンプルに「自分が毎日食べたいものを食べてもらいたい」

独立を考えておられる方々にアドバイスするなら、独立自体がリスクではあるので逆説的ですが出来るだけリスクは避けた方がいい。もしダメになってもどうにかなるって余裕はあるといいですよね。なかなか難しいですが。あとは「自分が美味しく毎日食べられる」ものをお客さんに出す。自分が毎日食べられないようなものはお客さんは食べてくれないと思うんですよ。お客さんの要望に合わせていると味がブレてくるんですよね。だから、「自分が毎日食べたいうどん」これだけを考えています。僕も毎日賄いでうどん食べてますからね。夜もうどん食べる日も結構ありますよ(笑)
取材を終えて・・・
最後にご主人が優しい笑顔でこう言われていました。「思わぬ方向に進んでいっている」実は2016ミシュランガイド、ビブグルマンに堂々選ばれたのである。うどん屋でミシュラン。。独立当初は全く考えもしなかった料理界最高の栄誉を受賞した。ご主人も「普通のうどん屋をやりたかったんだけどね。」と言われている口元は若干緩んでいるように見えた。料理に対する真摯な姿勢とただ美味しいうどんを食べてもらいたいという想いはこういう形で認められて当然なのだろう。記憶に残るうどんである事は間違いないが、多くの人があのご主人の優しい笑顔見たさに織部色の暖簾を幾度もくぐりたいと思うのだろう。

編集インタビュー:プレイアンドワーク 渡辺潤
TOPへ戻る